インパーマネントロスとは?仕組みや対策表をちゃんと解説します!

プロトレーダー Trader Zのイチ押しポイント!


  • インパーマネントロスとはDeFiの流動性プールに預けている資産の評価額が下がることを表す
    • 普通に保有している時より評価額が下がるという意味で決まって損失が出るというわけではない
    • AMM(自動マーケットメイカー)の性質上、どちらかの通貨の価格が上がるとインパーマネントロスが起こる
  • 1ETHを100ドル、USDCを1枚1ドルとして、1ETHと100USDCを預けた場合、1ETHの価格が上がると評価額が下がる
    • 1ETHが200ドルになった時、プール内ではETHの数を減らしてUSDCを増やして全体の比率の調整を行う
    • その結果0.707ETHと141USDCを取り出すことになり、282.4ドル分の価値にしかならない
    • 普通に1ETHを100USDCを保有していたら合計300ドルだったため、この差額がインパーマネントロスになる
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DeFiの流動性プールはスマートコントラクトによって、一定の比率を保つようにできています。
そのため、実際にどちらかの価格が上昇すると評価額が下がるという現象も起き得るのです。

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価格変動の少ないステーブルコイン同士のペアを選んだり、インパーマネントロスの対策機能のついているプラットフォームを選ぶなど、完璧とは言いませんが対策はいくつかあります!

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ディーリングアドバイザー

世界第3位の仮想通貨取引所であるMEXCのトレーダーランキングにおいて、常に上位にランキングされる世界有数のトレーダー。
2024年10月には1,229,864,919.71USDT(日本円に換算して 1920 億円)の取引を行い、第1位となる。2024年12月にGFA Capital社が行う暗号資産ディーリング業務のアドバイザーに就任。

監修 Trader Z
ディーリングアドバイザー

世界第3位の仮想通貨取引所であるMEXCのトレーダーランキングにおいて、常に上位にランキングされる世界有数のトレーダー。
2024年10月には1,229,864,919.71USDT(日本円に換算して 1920 億円)の取引を行い、第1位となる。2024年12月にGFA Capital社が行う暗号資産ディーリング業務のアドバイザーに就任。

目次

インパーマネントロスの基本知識

インパーマネントロスの定義

インパーマネントロスとは、分散型取引所であるAMM(自動マーケットメイカー)の仕組みに基づく流動性プールに資産を預けた際、預け入れたトークン価格が変動することで発生する評価額の減少を指します。

直訳すると「一時的な損失」という表現になりますが、実際には資産を引き出すまで未確定というだけで、取り出すタイミングによっては損失が確定してしまう場合があります。
価格が元の水準に戻る可能性もゼロではありませんが、必ず戻るとは限らないため、注意を払わなければならないリスクと言えます。

インパーマネントロスが注目される理由

DeFiが活況を呈したことで、仮想通貨をプールに預け入れて報酬(手数料)を得る方法が広まりました。

元本をそのまま保有しているより収益が得られる可能性があると期待されましたが、トークン価格の乱高下によって損失が生じるケースも増えてきています。
特にボラティリティの高い通貨のペアに資産を預けると、価格が上下いずれかに大きく動いたとき、単純保有と比較して大きな差が生まれる仕組みが注目されている理由の一つです。

インパーマネントロスの仕組み

AMM(自動マーケットメイカー)の基本

AMMは、オーダーブックを介さずにトークンを交換できる仕組みです。

流動性プールには複数のトークンが一定の比率で預けられており、取引が行われるたびにプール内のトークン数量が変化します。

トークンの組み合わせや価格に乖離が生じると、裁定取引(アービトラージ)が働いてプール内の価格が市場水準に近づく構造になっています。
誰でも流動性プロバイダーとして資産を預け、手数料報酬を得るチャンスがある一方で、価格が一方向に大きく動くと預けた資産の価値が想定以上に減る場合があります。

AMMにおけるプールの原理

プールの中では、たとえばETHとDAIのように異なるトークンを1:1の価値比率で保有する形が基本です。

プールを提供した時点と比べてETHの価格が上昇すると、プール内でETHが売られDAIが増えるかたちで自動調整が進みます。
最終的に利用者が資金を引き出した時点で、値上がりしたETHを少ししか保有していないことに気づくケースが多いです。

その差分が、インパーマネントロスの根本的な構造を成す部分でもあります。

裁定取引(アービトラージ)の役割

プール内の価格が市場価格と乖離すると、外部のトレーダーが差額を得ようとして取引を行います。

これが裁定取引であり、プール内のトークン比率と市場価格が一致するまで活発に行われます。
価格が急上昇しているトークンをプールから買い叩くこともあれば、逆に下落しているトークンをプール内で売り払う場合もあります。

こうした調整プロセスによって、結果的に流動性提供者はインパーマネントロスの影響を受ける可能性が高まります。

価格変動と損益の関係

インパーマネントロスは、単純に価格が上がったり下がったりするだけで発生するわけではありません。
預け入れ後のトークン比率が市場との裁定取引を経て変化し、その結果として元の状態に比べて評価額が減ることがポイントです。

たとえばETHの価格が数倍になった場合、単純保有の方が大きな利益を得られるかもしれません。
それに対しプールを介した保有だと、リターンが伸び悩む可能性があります。

逆に価格下落時でも同様で、価格が下がったトークンを余分に抱え込む形となり、その時点で引き出すと大幅な損失になることがあります。

具体例で見るインパーマネントロス

ETHとステーブルコインを一定額ずつプールに預けたケースを想定すると、ETHの価値が二倍以上に上昇した際、単純保有なら得られていた利益と比較して一部のETHが売却されていた分だけ減益になることがよく知られています。
これは、市場価格上昇に伴ってプール内のETHが裁定取引で減少し、代わりにステーブルコインが増えてしまうためです。

一方で、価格が落ちた局面でも同様の原理でETHが増える形になり、相対的に価値が下がるリスクがあります。

損失が確定するタイミング

インパーマネントロスは、プールから資金を引き出さない限り確定しません。

途中で価格が元に戻れば損失が小さくなる場合もありますが、激しく変動している最中に焦って出金すれば、その時点で損失が固定化されるかもしれません。
流動性提供者は、自身の投資スタンスや市場の状況を観察しつつ、いつプールから引き上げるかを慎重に検討する必要があります。

インパーマネントロスに関する主なニュース・事件

Bancorの補償停止騒動

Bancorはインパーマネントロスを抑える仕組みを導入していたことで話題になりましたが、市場急落時に補償機能が一時停止されたために利用者から批判が集中しました。

これまで「補償があるからリスクが少ない」と思っていた流動性提供者が、結果的に市場下落の影響をまともに受け、短期間で大きく価値を失ったケースが注目を集めています。
補償停止の原因は極度の市場変動や大量引き出しに伴う不安定化だとされていますが、投資家保護と分散化の両立が難しいという問題を顕在化させました。

Terra/LUNAの崩壊

Terraエコシステムを支えていたLUNAトークンが暴落し、ステーブルコインであるUSTの価値も一気に崩れた事件はDeFi史上でも深刻な事例です。

UST-LUNAプールに流動性を提供していたユーザーは、LUNAの値下がりによってほぼ価値を失う形になりました。
アルゴリズム型ステーブルコインに関連するリスクを理解していなかった投資家はもちろん、インパーマネントロスの理論を把握していた人でも想定を超える急激な価格下落を防げなかったと言えます。

Uniswapの研究報告

Uniswapを含むいくつかのプールを調査した報告では、流動性提供者の多くがインパーマネントロスによって得られる手数料以上の損失を被っていた可能性が指摘されています。

これはプールの組み合わせや価格変動の幅にも左右されるため一概には言えませんが、単純保有よりも劣る結果になったケースが少なくなかったことが明らかになりました。
こうした研究結果によって、DeFiユーザーの間でインパーマネントロスの重大性が再認識されています。

インパーマネントロスがもたらすリスクと影響

大きな価格変動への脆弱性

ボラティリティが高い銘柄同士を組み合わせると、価格が急上昇あるいは急落するたびにプール内のトークンバランスが変化します。

短期間で値段が数倍に上がる銘柄を選ぶ方がリターンを得られるかもしれませんが、インパーマネントロスのリスクも大きくなる可能性があります。
特に初心者が短期的な値動きを狙う場合、相場が変動している最中に資金を引き上げるタイミングが難しく、思わぬ結果を招くケースがあるので注意が必要です。

市場急落時の注意点

市場が大きく下落すると、自分がプールで大量に保有することになったトークンがさらに値下がりし、取り返しのつかない損失が確定するおそれがあります。

焦って引き出すと結果的に損が膨らむ場合もあるため、相場の急変に合わせて流動性を提供するかどうか慎重に検討することが大切です。
ステーブルコインのプールであっても、ペグを失うような事態が起こるとリスクゼロとは言えません。

インパーマネントロスを軽減する主な対策

ステーブルコインペアを利用する

変動幅が小さいステーブルコイン同士の組み合わせを選ぶと、価格の上昇や下落が激しいペアと比べてインパーマネントロスが少なくなる可能性があります。

ステーブルコインであってもペグが崩れるリスクがゼロではないものの、ボラティリティの高いアルトコインを組み合わせる場合よりはリスクを抑えやすいと考えられます。
安定性を重視する投資スタンスなら、ステーブルコインペアを検討しても良いかもしれません。

特殊なAMM設計の活用

Bancorが提供していたインパーマネントロス保護やTrader JoeのLiquidity Bookなど、独自の仕組みで損失を軽減しようとするプロトコルも出てきています。

これらは、従来のAMMとは異なる手数料設計や資金の分散配置などによってリスクを下げようと試みるものです。
ただし、いずれの設計でも完全に損失をゼロにできるわけではなく、市場が想定外の動きをした場合には保護が十分に機能しない可能性がある点に留意してください。

手数料収入とリスク管理

流動性提供で発生する手数料収入がインパーマネントロスを上回ることもあり得ますが、それは価格変動やプールの取引量など複数の要因に左右されます。

高い取引量が期待できるプールであれば手数料である程度の補填が期待できるかもしれませんが、価格が一方向に大きく動き続ける局面では損失が目立つ結果になるかもしれません。
最終的に流動性提供を続けるかどうかは、その時々のリスクとリターンのバランスを見極めた判断が重要です。

インパーマネントロスに関してよくある質問(Q&A)

インパーマネントロスは必ず発生するの?

価格変動がある限りインパーマネントロスの可能性は消えません。ただし、上昇と下落が繰り返し起きる相場で、最終的に預入時点と大差のない水準に落ち着くこともあります。その場合には損失が実質的に発生しないかもしれませんが、相場が大きく動くとプールから資金を取り出すタイミングによって思わぬ結果に直面するかもしれません。

バイアンドホールドと比べてどちらが得なの?

単純にトークンを持ち続ける方法と比べた場合、価格が大きく上昇すればバイアンドホールドのほうが有利になる可能性があります。一方で、流動性提供から得られる手数料が積み重なると、相場が緩やかに推移している局面ではインパーマネントロスをカバーできる可能性も考えられます。結局のところ、市場環境や投資期間、ターゲットとするリターンによって最適な選択肢は異なると言えます。

インパーマネントロスとは まとめ

インパーマネントロスは、資産をプールに預けて利回りを狙う際に必ず意識しておくべきリスクです。

とくに初心者の場合、手数料収入を期待するあまり仕組みを十分に理解しないまま流動性提供を始めてしまうと、価格変動によって想定外の損失を被るかもしれません。
インパーマネントロスの原理を理解していれば、ステーブルコインペアの活用や特殊なAMM設計を取り入れ、リスクを少しでも抑える対策を検討できます。

投資判断を下す際には常に市場動向と自分の投資スタンスを見極める姿勢が必要です。
分散投資やリスク管理の徹底によって、インパーマネントロスと上手に付き合うことは可能かもしれませんが、断定的に利益を約束できるわけではない点を忘れずに取り組んでみてください。

※当サイトの情報は投資判断の参考となる一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)への投資を勧誘するものではありません。当サイトの情報に基づいて生じた損害やトラブルについて、当編集部は一切の責任を負いかねます。ユーザーご自身の判断と責任において情報をご利用ください。

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