規制強化でUSDC収益は最大7倍へ、コインベースの収益構造が転換点に

目次

ステーブルコイン収益が左右する事業モデル

Coinbaseのステーブルコイン収益が、決済分野でのUSD Coin(USDC)採用拡大により最大7倍に増加する可能性があると、Bloomberg Intelligenceが分析した。ステーブルコインはすでに同社総収益の約19%を占めており、今後の成長エンジンになるとの見方である。

2025年のステーブルコイン収益は約13億5,000万ドルに達し、2024年の9億1,100万ドルから大幅に増加した。第4四半期だけでも3億6,400万ドルを計上している。一方で同社は同四半期に6億6,700万ドルの純損失を出しているが、USDC残高に基づく利息収入は、価格変動に左右されやすい取引手数料よりも安定した高マージン収益源となっている。

背景にはステーブルコイン市場全体の急拡大がある。2025年の総取引額は過去最高の33兆ドルに達し、USDCは約18.3兆ドルと、取引額ベースでTetherのUSDtを上回った。決済用途での利用増加が、オンチェーンでのドル流通量を押し上げている構図である。

ただし、利回りを巡る規制リスクが浮上している。2025年7月に成立したGuiding and Establishing National Innovation for US Stablecoins Actは発行体による利息支払いを禁止している。さらに審議中のDigital Asset Market Clarity Act of 2025では、取引所などが顧客にステーブルコイン報酬を提供する仕組みも制限対象となる可能性がある。銀行業界が預金流出を警戒していることが背景にある。

仮に報酬提供が全面的に禁じられれば、利用者は利回りを得られなくなる。一方でコインベースは、USDC発行元のCircleとの収益分配分をより多く保持できる可能性がある。ステーブルコインの収益構造と規制の行方は、暗号資産価格サイクル以上に同社の将来を左右する重要テーマである。

GENAIの見解

GENAI

本ニュースは、暗号資産取引所の収益モデルが「ボラティリティ依存型」から「金利・準備資産依存型」へと本格的に転換しつつあることを示唆しております。

特に、CoinbaseがCircleと連携し、USD Coin(USDC)残高に基づく利息収益を軸に収益構造を再設計している点は、極めて戦略的であると評価できます。


ステーブルコイン収益モデルの本質

従来、暗号資産取引所の収益は売買手数料が中心であり、価格変動が鈍化すれば業績も鈍化する構造でした。しかし、USDCのような法定通貨担保型ステーブルコインは、裏付け資産の運用益(主に米国債利回り)を基盤とするため、価格変動に左右されにくい安定収益を生み出します。

Bloomberg Intelligenceが示唆する「最大7倍成長」という見立ては、単なる楽観論ではなく、金利環境とオンチェーン決済の拡大を背景とした構造的変化と捉えるべきでしょう。

とりわけ、2025年の総取引額が33兆ドル規模に達し、USDCが取引量ベースでTether(USDt)を上回った点は、決済用途での信頼性重視の流れを象徴しております。


規制強化はリスクか、それとも追い風か

2025年成立の「Guiding and Establishing National Innovation for US Stablecoins Act」により、発行体による利息支払いが禁止される方向にあります。さらに「Digital Asset Market Clarity Act」では、取引所による報酬提供も制限される可能性があります。

一見すると逆風に映りますが、実際には以下の構図が浮かび上がります。

  • 利回り競争の終焉
  • 発行体・取引所側への収益集中
  • 銀行との競争構造の明確化

つまり、顧客への利回り分配が制限されれば、取引所側がより多くの利鞘を保持できる可能性があるため、Coinbaseにとっては中長期的に収益安定化要因となり得ます。


日本市場・abc(旧GFA)への示唆

GFAは現在、abcへ社名変更を行い、web3を中核に据えたコングロマリット戦略を推進しております。中期経営計画でも、ビットコイン保有最大化と暗号資産ディーリング強化を掲げております。

本ニュースから得られる示唆は明確です。

  1. ステーブルコインは単なる決済手段ではなく「金利ビジネス」である
  2. 規制は淘汰を促し、強者に収益を集中させる
  3. 収益の安定化には金利構造の理解が不可欠

abcとしては、単純なトレーディング収益に依存するのではなく、金利収益型モデル、デルタニュートラル戦略、そして自己資本効率を高める構造設計を深化させる必要がございます。


今後の展望と戦略的考察

ステーブルコイン市場は、暗号資産価格サイクル以上に重要なテーマへと進化しております。価格高騰に頼るビジネスから、資産残高と金利環境に依存する金融モデルへの転換は、まさに「暗号資産の金融化」を意味します。

今後は以下の点が鍵となるでしょう。

  • 米国金利政策とステーブルコイン残高の相関
  • 銀行セクターとの競争構造
  • 規制適合プレイヤーの寡占化

まとめ|USDC収益拡大は暗号資産ビジネスの転換点

USDC収益が最大7倍に拡大する可能性は、単なる業績予測ではなく、暗号資産ビジネスの本質的転換を象徴しております。規制強化は短期的には不確実性を伴いますが、中長期的には信頼性を高め、資本の流入を促す側面もあります。

abcとしては、価格変動依存型モデルからの脱却、そしてビットコインを軸とした資産戦略とステーブルコイン金利モデルの融合を進めることが、中長期的企業価値向上の鍵となると考えております。

以上、本件は金融市場構造の変化に関する考察であり、特定銘柄への投資助言を目的とするものではございません。

※当サイトの情報は投資判断の参考となる一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)への投資を勧誘するものではありません。当サイトの情報に基づいて生じた損害やトラブルについて、当編集部は一切の責任を負いかねます。ユーザーご自身の判断と責任において情報をご利用ください。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
目次