オフチェーンとは?オンチェーンとの違いや仕組み・具体例などをわかりやすく解説!

プロトレーダー Trader Zのイチ押しポイント!


  • オフチェーンとは、メインチェーンの外側で取引を検証し、取引速度アップや手数料削減を実現した仕組み
    • 細かい取引や複数回のやり取りをメインチェーンの外側で処理し、結果だけをメインチェーンに記録する
    • 有名なところだと、Polygonやライトニングネットワークが例として挙げられる
  • ブロックチェーンのメリットである透明性や分散性は少し薄れてしまうことがデメリット
    • オフチェーンの設計者やプロトコルが関わるため、中央集権型に少し近い形になってしまう
    • ハッキングや盗難事件にあったときにオフチェーンの方が見つけにくい可能性もある
Trader Z

オフチェーンは、ビットコインやイーサリアムなどでたびたび起きる送金詰まりや手数料高騰の対抗策として生み出されたものです。

Trader Z

現在はレイヤー2ソリューションとして有名なPolygonや、ライトニングネットワークなど、メインチェーンに負担をかけないチェーンが2024年から伸びている印象があります。

ビットコインやイーサリアムが人気になればなるほど需要が高まるかもしれません。

Trader Z
ディーリングアドバイザー

世界第3位の仮想通貨取引所であるMEXCのトレーダーランキングにおいて、常に上位にランキングされる世界有数のトレーダー。
2024年10月には1,229,864,919.71USDT(日本円に換算して 1920 億円)の取引を行い、第1位となる。2024年12月にGFA Capital社が行う暗号資産ディーリング業務のアドバイザーに就任。

監修 Trader Z
ディーリングアドバイザー

世界第3位の仮想通貨取引所であるMEXCのトレーダーランキングにおいて、常に上位にランキングされる世界有数のトレーダー。
2024年10月には1,229,864,919.71USDT(日本円に換算して 1920 億円)の取引を行い、第1位となる。2024年12月にGFA Capital社が行う暗号資産ディーリング業務のアドバイザーに就任。

目次

オフチェーンとは?

オフチェーンの定義と特徴

オフチェーンとは、文字通り「チェーン(ブロックチェーン)の外部」で行われる取引や処理のことです。
仮想通貨は本来、取引のたびに全ノードが検証を行い、ブロックに取り込むプロセスを経てチェーン上に書き込まれます。

しかし、このオンチェーン処理には手数料や処理時間の負担がつきまといます。
特にビットコインのような大規模ネットワークでは、多数の取引が集中すると承認待ちの状態が長引き、手数料が高騰する事例もありました。

そのような課題を解消しようと登場したのがオフチェーン技術です。
チェーンの外部で小口決済や複数回のやり取りをまとめて処理し、最終的な結果のみをブロックチェーンに書き込む手法などが代表例として挙げられます。

たとえば複数回の細かいやりとりを「一度に確定する」イメージと捉えるとわかりやすいかもしれません。

オフチェーンが注目される背景

仮想通貨が普及段階に入るにつれ、オンチェーンのみではスケーラビリティの限界が見えてきました。

少額決済をいちいちブロックチェーンに書き込むと、取引手数料が高くなったり、承認待ちが長時間に及んだりする恐れがあります。
ビットコインでコーヒーを買おうとしても、数百円相当の支払いに対して数百円規模の手数料がかかっては実用的ではありません。

こうした現状を打破する方法として、オフチェーン技術は急速に注目を集めました。
誰もがスムーズに仮想通貨を使える社会を実現するためにも、オンチェーンを補完するオフチェーンの役割は大きいといえます。

オンチェーンとの違い

処理方式・手数料・速度

オンチェーン取引は、ネットワーク上の多数のコンピュータ(ノード)が相互に合意を形成しながら履歴を刻む仕組みです。

ビットコインの場合、平均して10分ごとにブロックが生成されるため、小さな支払いであっても完了するまでに一定の待ち時間が生じます。
混雑時は手数料が高騰するケースもあり、一度の取引にかかるコストが予測しにくくなる面もあります。

オフチェーン取引では、このブロック生成を待たずに決済できるため、処理速度が速く、手数料が安く抑えられる傾向があります。
オンチェーンとは別の仕組みで送金や決済を成立させ、最終的な残高や結果だけをチェーン上に反映するイメージです。

したがって、日常的な買い物や非常に細かい額の支払いなどにも利用しやすくなります。

透明性とセキュリティ

オンチェーンの大きな強みは、取引履歴がすべて公開され、かつ分散化されたノードが改ざんを防ぐ点です。

誰でもブロックチェーンの履歴を確認できるため、透明性が高いとされます。
一方、オフチェーンでは取引当事者同士のやり取りが主となるため、外部からは詳細を追跡しにくい特徴があります。

透明性が低い分、プライバシーをある程度確保できるメリットもあるのですが、設計や管理次第で不正が起きやすいという懸念はぬぐえません。

セキュリティ面では、オンチェーンは世界中のノードが見守る強固な仕組みを備えていますが、オフチェーンはプロトコルの設計や仲介者の信頼性に依存します。
たとえば管理主体が悪意をもっている場合や、システムに脆弱性があるときは攻撃を受けるリスクが高まるかもしれません。

分散化が進むブロックチェーンならではの強みが、オフチェーンでは部分的に薄まるケースがあるため注意が必要です。

オフチェーンが使われる具体的なケース

Lightning Network(ビットコイン)

ビットコインのスケーラビリティ問題を解決する手段として、高い注目を集めるのがLightning Networkです。
少額決済を繰り返すときに、わざわざチェーン上で承認を取らなくても済むようにする仕組みといえます。

利用者同士で「チャネル」と呼ばれる仮想的な口座を開き、そのチャネル内で複数回のやり取りを完結させると、最終的な結果のみをオンチェーンに反映する形です。

ペイメントチャネルの仕組み

チャネル開設時に双方のビットコインを共同管理ウォレットへロックします。

次に、支払いをするたびに署名付きの取引データを相手と交換し、チャネル内の残高を更新する流れです。
これらはオンチェーンに直接書き込まれず、あくまで当事者同士が把握しているだけです。

何度か支払いを繰り返した後にチャネルを閉じる段階で最終残高をブロックチェーンに記録すれば、実質的に手数料を一度だけ払えば済む仕組みになります。

ルーティングと利便性

Lightning Networkは、2者間のチャネルだけでなく、ネットワーク全体がつながっているため、間に複数のノードを挟んだ支払いを可能としています。

たとえば直接チャネルを開いていない相手に対しても、ほかのノードを通じて送金できる仕組みです。
結果的に支払いルートを自動で探索し、できるだけ安価に高速で決済することができます。

大勢のユーザーが参加するほど多彩な経路が生まれ、利便性が増すといわれています。

サイドチェーン(LiquidやRootstockなど)

オフチェーンの一種として、メインのブロックチェーンと連動しつつも独立した環境で取引を行うサイドチェーンの活用例があります。

Liquid Networkはビットコインをベースとしたサイドチェーンで、複数の組織が管理する構造になっています。
メインチェーンに対してビットコインをロックし、Liquid側で発行されるL-BTCを用いて取引を高速化するイメージです。

機関投資家や取引所の間で大きな資金移動が必要な場合にも、メインチェーンより早く安く処理できるメリットがあります。

Rootstockはビットコインのネットワークにスマートコントラクト機能を付加しようとしているサイドチェーンです。
イーサリアムのように複雑なプログラムを扱いたい場合でも、ビットコインの資産を活用できるため、より高度なサービスや金融商品が検討されています。

いずれもオフチェーンの考え方を取り入れており、メインチェーンの負荷軽減に寄与する存在として注目されています。

取引所内でのオフチェーン送金

仮想通貨取引所のシステム上で行われるユーザー同士の送金も、広義のオフチェーン取引に該当します。

取引所内のデータベースで残高を更新するだけで送金扱いとされるため、ブロックチェーンには記録されません。
手数料も安く、瞬時に残高が動く点は便利ですが、その一方で利用者は取引所という中央管理主体を信頼する必要があります。

もしも取引所がハッキング被害を受けたり、悪意をもって資金を持ち逃げしたりすると、ユーザー資産が消失するリスクも考えられます。

オフチェーンのメリット

コスト・スピード面での改善

オンチェーンはマイナーやバリデーターへの手数料が必要となり、ネットワーク全体で負荷が高まると割高になることがあります。

オフチェーンを活用すれば、少額の支払いでも高額な手数料を心配せずに済むかもしれません。
加えて、ブロック生成の待ち時間やコンファーム確認が不要になるため、高速決済を実現する事例も報告されています。

日常的な会計や小さな支払いに向いているという評価が多いです。

スケーラビリティへの寄与

オフチェーンによってメインのブロックチェーンをサポートする形が定着しつつあります。
オンチェーンのトランザクション数には物理的・経済的な限界があり、あまりに大量の取引が集中すると処理が追いつかなくなります。

そこで、レイヤー2やサイドチェーンなどのオフチェーン手法が取引の大部分を肩代わりし、最終的な決済だけオンチェーンに書き込む体制を築くことで、スケーラビリティを大きく向上させようとする動きが広がっています。

プライバシーの向上

オフチェーンではチェーン上に細かい履歴が残らないため、資金の流れを外部からは把握しにくくなります。

仮想通貨の送金はアドレスを追跡すれば流れがある程度わかるとされますが、オフチェーン技術を組み合わせることで取引の詳細が限定的にしか公開されない仕組みが可能です。
プライバシー重視の人には嬉しい特性かもしれませんが、同時に犯罪利用への懸念が指摘される面もあります。

オフチェーンのデメリット

透明性低下とセキュリティリスク

オンチェーンと比べて取引の公開度が下がる分、不正を検知しにくいリスクがあります。

ブロックチェーンのように世界中のノードがデータを検証してくれるわけではないため、オフチェーンの設計や運営主体が攻撃者に狙われたり、内部で改ざんが行われたりする恐れがあります。
多くのユーザーが日常使いをする仕組みであれば、セキュリティをいかに高めるかが大きな課題です。

中央集権化の懸念

ネットワークが大きくなるにつれ、資金を大量に扱うノードが「ハブ」のように台頭してしまう可能性があります。

少額決済には便利な反面、特定の企業や個人に送金ルートが集中すれば、オフチェーンを使う意味が薄れる恐れがあります。
なぜなら、仮想通貨本来の分散性や透明性を損なってしまう展開になりかねないためです。

取引所のように明確な管理者が存在するオフチェーン取引は便利ですが、その管理主体に依存するリスクが高まります。

運用の複雑さと制限

オフチェーン技術はメリットが多い一方で、設定や運用が複雑になる傾向があります。

ライトニングネットワークの場合、チャネルの開閉やルーティングなど、ユーザーが学ぶべき要素が増えてしまいます。

たとえば大きな額を送金しようとすると、チャネルの容量を超えているかもしれません。
オフチェーン処理を利用していたとしても、最終的にはオンチェーンに戻す必要があるため、ブロックチェーンそのものへの理解が求められるのも負担に感じる方がいるかもしれません。

オフチェーン絡みで過去に起きた事件・論争

取引所ハッキング(Mt.Gox事件など)

取引所はオフチェーン方式でユーザー資金を預かっていますが、大規模ハッキング事件が過去に複数発生しました。

Mt.Gox事件では数十万BTCという膨大な仮想通貨が流出し、ユーザーが大きな被害を被りました。
オンチェーン上で管理されていればすぐに検知できたかどうかは別問題ですが、少なくともオフチェーンで管理されていたために早期発見が難しかった可能性があります。

こうした事例から、取引所を盲信せず自前のウォレットで資金を管理する「セルフカストディ」の重要性が認識されるようになりました。

ビットコインのスケーリング論争

ビットコインコミュニティでは、過去に「ブロックサイズを引き上げてオンチェーンで対応するか」「Lightning Networkなどオフチェーンで対応するか」で激しい議論が巻き起こった時期があります。

最終的に一部のコミュニティがビットコインキャッシュ(BCH)という別の通貨を生み出し、オンチェーン拡張策を実装する流れとなりました。
一方で、ビットコイン本体はブロックサイズを大幅には増やさず、SegWitによるアップデートと併行してオフチェーン技術の活用を選んでいます。

どちらが正解とは断定できませんが、結果としてビットコインではオフチェーンの発展が現在の主流といえる状況です。

Lightning Networkのセキュリティ課題

Lightning Networkも完璧な仕組みではなく、過去に複数の脆弱性や攻撃手法が報告されました。

チャネルに関わる不正が行われた場合、オフライン状態だと気づかないリスクも指摘されています。
コミュニティや開発者が迅速にアップデートを進めることで、大規模な被害を未然に防いだ例はありますが、今後もシステムの改善やモニタリングサービスの充実などが求められそうです。

オフチェーンの今後の展望

レイヤー2技術の発展

オフチェーン技術の活用はビットコインだけでなく、イーサリアムやその他のブロックチェーンにも広がっています。

スマートコントラクトプラットフォームでは「ロールアップ」や「ステートチャネル」など、さまざまな形のレイヤー2ソリューションが研究・実装されています。
これらが実用段階に達すると、より多様なブロックチェーン上のサービスをスムーズかつ低コストで利用できるかもしれません。

企業・サービスへの導入事例

最近ではSNSやオンライン決済サービスで、裏側にオフチェーン技術を組み込む取り組みが進んでいます。

ユーザーは自覚しないまま高速決済の恩恵を受け、結果的に仮想通貨を日常的に活用しやすくなる可能性があります。
特にステーブルコインとの連携をはじめ、オフチェーンを使うことで法定通貨とほぼ同じ感覚で支払いや送金を行える事例も増えてきそうです。

オンチェーンとの相互補完と未来像

オフチェーンによる高速決済が広がる一方で、オンチェーンはグローバルな清算や大規模な価値移転を担う「最終的な記録層」として存在感を維持する可能性があります。

両者は対立するものではなく、相互に補完し合う構造と考えられます。
レイヤー1がセキュリティをしっかりと支えつつ、レイヤー2やサイドチェーンなどのオフチェーン技術がユーザー体験を改善してくれる展望が期待されている状況です。

オフチェーンとは まとめ

オフチェーンは、ブロックチェーンの処理負荷や手数料を大きく軽減し、仮想通貨をより実用的な決済手段に近づけるための工夫です。

ただし、透明性の低下やセキュリティ面でのリスクがある点も理解する必要があります。

オンチェーンとオフチェーンは相反する考え方ではなく、共存しながら仮想通貨の世界を拡大させる存在といえます。
初心者の方がオフチェーンを使いこなすには多少の学習が求められるかもしれませんが、今後さらに便利なサービスが増える可能性もあるため、注目してみるとよいでしょう。

ブロックチェーンが全世界で普及していく流れのなかで、オフチェーン技術が果たす役割はますます大きくなるかもしれません。

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